こんにちは!
初戦の専修大学戦を終え、四年生最後の試合である拓殖大学戦まであと一週間となりました。選手たちもより一層気を引き締め、練習に取り組んでいます!
今回は、副将・黒田憧選手に熱い思いを語ってもらいました。是非ご覧ください!
アメリカンフットボールとの出会い
黒田がアメフトに出会ったのは中学三年生の時だった。現在、成城大学でオフェンスコーチを務める畑卓志郎氏が現役時代の関西学院大学の試合を観戦。フィールドを駆け巡る選手達を間近で見て「いつか自分もあの人たちのようになりたい」と思い、彼のアメフト人生は始まった。中学卒業後はアメリカンフットボール部がある日本大学第三高等学校に入学。当時の生活を振り返ると練習があまりに厳しく、まるで軍隊のような毎日を送っていたという。所属していたチームは、例年全国大会に出場するようなアメフト名門校だったが、懸命な努力も実らず彼らの代で連続出場記録は途絶える事となる。しかし、その時の悔しさが彼にとってアメリカンフットボールを続ける原動力となっているようだ。
「共に戦うチーム」を目指して
新型コロナウイルスによる出口の見えない毎日の中で、「いかにしてチームを率いるべきか」そして「ディフェンスリーダーとして後輩達に何をしてあげられるか」を常に考えてきたシーズンだったと黒田は語る。彼は実際にこの一年間で「考える力を養うミーティング」の開催や個人面談の実施し、また自ら率先してマネージャー業務に関する知識を取得する等、自粛期間だからこそできる様々な活動に力を入れてきた。その中でも彼が特に注力してきたのは、プレイヤーやスタッフの立場を超えて「共に戦うチーム環境」の構築だった。
昨年度から副主将を務めていた黒田はチームにある課題を感じていた。それはスタッフとプレイヤーとの間にある「相互的な無関心」である。プレイヤーは自分たちのプレイに精一杯であり、スタッフはアメフトに触れる機会が少なく、選手の頑張りに気づいてあげることができていなかった。それが積み重なり、プレイヤーとスタッフの間に「無関心」という壁が生じてしまったと語る。このような現状を変えるために、黒田はディフェンスのマネージャーを中心に「アメフト教室」を実施した。それによって、今ではプレイヤーと対戦校のスカウティング活動にまで参加するようになるなど、「共に戦うチーム環境」の萌芽が見られるようになった。
「準備」を重ね続けた毎日
「アメリカンフットボールは準備のスポーツだ」と黒田は語る。多くの人は、アメフトは体の大きな人間がぶつかり合う単純なスポーツだと捉えているかもしれない。しかしその裏には、多大なる時間をかけて考案された緻密な戦略があり、フィールド外での一つ一つの努力の積み重ねこそがチームの勝利に直結すると信じているそうだ。黒田はチーム内でも突出した運動神経や恵まれた体格があるわけではないという。しかしチームの誰よりも試合前の「準備」にこだわり、努力を続けてきた。
「残念ながら中学生の時に憧れた関西学院の選手達のようにはなることはできなかったかもしれない。だけど7年と言う長い年月から様々なことを学び、たくさんの成長をすることができた」と語ってくれた。
7年間の集大成
前節の試合は理想とは程遠い結果となってしまった。だがディフェンスメンバーはどんなに苦しい場面でも前を向き続けることができた。
「初戦を終えて、自分の課題に向き合い練習に取り組んで参りました。成長の機会を与えてくれたチームのためにできる限りの努力をします!現役最後の試合はディフェンスの力で勝ちたいと思いますので、熱いご声援よろしくお願いします」と言ってくれた。